2025年05月25日
技術を学ぶ場
瓦やさん編、板金やさん編制作がひと段落し、次の建具やさん編の準備に入っています。
先日、地元の建具やさんを訪問しました。
これまでも何度か建具屋さんの作業場を訪問してまが、
現役のころは、建具やさんに行くのが楽しみの一つでもありました。
「このようなデザインにしたいけどできる?」とか
「それだったらこうしたら」とアドバイス受けたり。
職人さんと話したり、それと、なんと言っても制作過程を見るのにワクワクしました。
先日の訪問では、畳やさんが一緒でしたが、
建具屋さんの作業場で、畳やさんと建具やさんが技術談義となりました。
50代半ば、同年代の職人さんということもあって、話が盛り上がりました。
「どこで修行したんですか?」
ここは特に会話が弾んでいました。
お二人とも、東京で修行されたとのこと。
専門の学校?で技術を学びながら、学んだことを現場で実践する。
そのような修行体験だったようです。
働くことは、修業をつむことと同時に生活費を稼ぐためでもあったようです。
「遠いところで学んだんですね」「何年?」
「いろんな地域からいろんな人が集まっているから刺激になりました」
「今の仕事の人脈作りにもつながって、様々な仕事が入ってきている」
作業場ですので道具の話にもなります。
お互いが使う道具について話し合う様子を横で聞いて、
「建築職人の道具って、職種が違っても何か共通点がある」と感じました。
特に、道具の手入れについては、いかに自分が使いやすくメンテナンスしていくかを
大事にしているようで、刃物は繊細な感覚が求められると思いました。
寸法どりについてもメートル法と尺や寸の使い分けにも、こだわり(使い勝手)があり、
建て具やさん、畳やさんともそれぞれの思いを話され、ここも面白かったですね。
終盤、下請けと直請けの話題に発展。
言われたままにやるだけでなく、「提案もしっかりしたいし、受け入れてもほしい」
「職人たちが主体性を持っていく時代に戻っていくよね」
こんなこれからの職人のあるべき姿を語ってくれました。
今回の経験を経て、異なる職人さんどうしが技術や夢や願いを話すのを
一般の方に聞いてもらえたらいいな、と思いました。
そして、職人さんになりたい方に、各地の学びの場の情報を紹介できるようになりたいとも思いました。