後継者がいない。
これは日本が抱える人口減が原因なのでしょうか。

家づくりやリフォームの現場では専門の技術や知恵や経験、
そして丁寧に手入れされた道具や作業場を持った職人さんたちがいます。

1980年代は働き盛りの職人さんたちが大勢いて現場には活気がありました。
当時40代だった職人さんたちは今では70歳を超えていきます。
身体がきつくても任された仕事への期待に応えようと汗を流してくれています。
家業として代々つないできた職人さんの技や知識はバトンタッチするタイミングを超えています。
培った技術や経験がそのままにシャッターが下ろされていきます。
このままではこの先、再び若い力が戻ってきた時には身近な良き指導者を失っていることになります。

「俺の代でもういいかな」なぜそんな気持ちにさせてしまうのでしょうか。

明らかに見えている課題、そしてこころの中にある思いや夢や悩み。
職人さん、現場や設計、経営に携わる方々、そして住い手の方々、
実情の把握や理解度にはまだ温度差があります。

「職人さんの汗と夢」この絵本作りの小さな活動が
1つのきっかけになり、同じような気持ちでいる方々と課題や期待や夢を語り、
連携と協働が生まれたらどんなに素晴らしいことかと思います。

家づくり、ものづくりの技術や思いが気持ちよく人から人へと伝わっていく。
是非、皆様からご助言、ご支援、ご声援をいただけます様お願い申し上げます。



職人さんの汗と夢 杉村喜美雄

お知らせ

BLOG

  • 2025.05.21NEW

    愛媛から瓦やさん編のご購入いただきました。 そして、この写真を送っていただきました。 ありがとうございます。 私の大好きな夕日です。 宮崎方面に沈んでいく夕日ですね。 そこに、甍の波が・・・   四国にはこんなにたくさんの瓦屋根の …

  • 2025.05.19NEW

    こいのぼりと瓦

    5月17日 職人さんのご家族を応援する絵本「絵ことば」の瓦やさん編を発刊することができました。今回も多くの方にご協力いただき発刊できました。 本当にありがとうございます。 瓦やさん編は、鯉と屋根瓦を繫げて描きました。 子供のころ歌った童謡の …

  • 2025.05.08

    瓦屋さんを応援するTシャツできました!

    職人さんを応援する活動「瓦屋さん編」のTシャツ作りました。 色は瓦やさん編の絵本「お父さんは水と空の職人」ブルーと いぶし瓦の色に合わせたグレーの2色です。 絵本の中からのカットを印刷しました。 絵本活動の中で職人さんに来ていただけたらと思 …

  • 2025.04.07

    様々な垣根を超えた職人さん同士の連携

    ビデオどりしておいたNHKの番組 新プロジェクトX ~挑戦者たち~ 「白鷺城はよみがえった ~世界遺産・姫路城 平成の大修理~」 【放送】2月8日 をようやく再生して見ました。 【リリース】白鷺(しらさぎ)城はよみがえった|新プロジェクトX …

  • 2025.03.14

    うれしいお知らせです。4月~5月に発刊する瓦やさん編に(一社)日本瓦工事業連盟様の後援を頂きました。

    職人さんとそのご家族を応援する絵本「絵ことば」シリーズは、 これまでに「塗装屋さん編」「左官屋さん編」「畳屋さん編」を制作し、少しづつお届けしています。 そしてこのたび、約1年半の準備を経て、「瓦屋さん編」と「板金屋さん編」を発刊できる運び …

  • 2025.02.18

    被災木造住宅の復旧・耐震化支援シンポジウムに参加して

    2月のはじめ、名古屋工業大学で開催された、被災木造住宅の復旧・耐震化支援シンポジウムに参加しました。 基調講演は名古屋工業大学大学院教授の北川啓介様の「インスタントハウスの開発秘話と被災地支援活動報告」でした これが災害時の仮設住宅などに使 …

住まいを作る職人さんのご家族を
応援する絵本を作り届けたい。

難しかった「誰に向けて」

お父さんの仕事しているところ初めてみたよ。たくさんの道具に初めてさわったよ。
すごい技術なんだ初めて知ったよ。悩んでいることも初めてわかったよ。
お父さんが大切にしていること本当に大切だと僕も私も気付いたよ。すごい、ありがとう。
職人さん家族のある日常を描く小さな絵本「絵ことば」、そこには職人さんの汗そしてご家族の夢。
これまで接してきた職人さんに思いを寄せながら描かせて頂いた職人さんご家族の日常です。
そこから何かが始まる、動き出す、広がる。

絵本製作はすべて初めての体験です。
とても難しかったのは「誰に向けて」を決めることでした。

絵本の目的は 
1,職人さんご家族に喜んでいただけること
2,職人さんやその仕事に興味を持っていただく機会づくり
3,同じ思いの方との接点づくり     
 です。

対象者として描いたのは10歳ぐらいの子供たちから大人の方でした。
でも、それは私には難しすぎました。
現状をそのまま伝えるべきか、いや職人さんっていいなって夢を描くべきか。

職人さんご家族や外国の方、いろんな方に届いたら、どんな声が返ってくるのでしょうか。

職人さんにはもてる技術、技能を活かせる仕事が継続的に必要です。
それを支えて下さるのは仕事を作ってくれる住まい手の皆様です。


ぜひ、手に取ってください。ご意見、ご感想をお聞かせください。
そして出来ることなら協働へと道がつながっていくことを願っています。


英語版も作成していきます。
日本の職人さんの存在は外国の方にも響くものがある。
英語を学ぶ子供たちの教材に。

日本の家は南北に長い日本の気候風土の中で培った素材や技術そして文化や価値観でつくられています。
戦後、家のつくり様は大きく変化しています。職人さんがいてこそ実現し継承される家づくりがあります。
地震が少ない国ではレンガや石積みの組積造、熱帯地域では木や草などを駆使した住まいづくり。
森林が多い国では木の家づくりが発達しています。

日本は四季があり、森林に恵まれ四方を海に囲まています。
その環境で育まれた日本独自の技や素材は住まいだけでなく多くのものづくりに活かされています。

今、日本を旅する外国の方が増えていて
日本の伝統文化や建物などに触れながら旅します。
その方たちに日本の職人さんの存在をもっと知ってもらうことが出来たら、
もっと興味を抱いて見て触れてもらえると思いました。
きっと外国の方に伝わるものがある。
そしてそれは言葉や表情で伝わって職人さんご家族の喜びとなっていく。
また、英語を学ぶ子供たちがこの英語訳絵本に出会い
職人さんに興味を持ち同時に英語を学んでいく。
「絵ことば」教材となって職人さんの理解が深まっていく。

職人さんの汗と夢を描き課題に向かう時、
その道は可能な限り広く縦横に広がることが必要だと感じています。
私たち、業界だけでは限界があります。
英訳版絵本が新たな出会いやチャンスを生むかもしれない。

英訳版、日本語版2冊がうまくかみ合って小さな花が咲くことを願っています。


  • 日本の古民家のリフォームされた玄関

  • ドイツのブロック積みの家

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「絵ことば」をお届けした職人さん方