後継者がいない。
これは日本が抱える人口減が原因なのでしょうか。

家づくりやリフォームの現場では専門の技術や知恵や経験、
そして丁寧に手入れされた道具や作業場を持った職人さんたちがいます。

1980年代は働き盛りの職人さんたちが大勢いて現場には活気がありました。
当時40代だった職人さんたちは今では70歳を超えていきます。
身体がきつくても任された仕事への期待に応えようと汗を流してくれています。
家業として代々つないできた職人さんの技や知識はバトンタッチするタイミングを超えています。
培った技術や経験がそのままにシャッターが下ろされていきます。
このままではこの先、再び若い力が戻ってきた時には身近な良き指導者を失っていることになります。

「俺の代でもういいかな」なぜそんな気持ちにさせてしまうのでしょうか。

明らかに見えている課題、そしてこころの中にある思いや夢や悩み。
職人さん、現場や設計、経営に携わる方々、そして住い手の方々、
実情の把握や理解度にはまだ温度差があります。

「職人さんの汗と夢」この絵本作りの小さな活動が
1つのきっかけになり、同じような気持ちでいる方々と課題や期待や夢を語り、
連携と協働が生まれたらどんなに素晴らしいことかと思います。

家づくり、ものづくりの技術や思いが気持ちよく人から人へと伝わっていく。
是非、皆様からご助言、ご支援、ご声援をいただけます様お願い申し上げます。



職人さんの汗と夢 杉村喜美雄

お知らせ

BLOG

  • 2024.08.20

    遠くの島へ

    職人さんを応援する絵本「絵ことば」畳屋さん編の英語版をスコットランドの西側にある島 ルイス島にもっていってくださった方がありました。 ルイス島 – Wikipedia アザラシも見れる場所、寒さは厳しそうな感じですね。 こんな島 …

  • 2024.08.03

    ご支援いただき「絵ことば」をお届けしました。

    埼玉県の小林建設さんご夫妻です。   職人さんを応援する絵本活動にご理解いただき、クラウドファンディングではご支援をいただきました。 6月に絵品「絵ことば」3冊を持参し、ご挨拶に伺いました。 建築現場をご案内いただき職人さんにもお …

  • 2024.07.16

    続けられている「新人・若手大工手刻み研修会」

    これから大工を目ざしたい。 もっと大工技術を磨いたい。 そのような若者に開かれた大工育成プロジェクト研修会です。令和6年度は始まってしまいましたが来年も開催されと思います。 本年度の募集案内です。 工務店の団体を通して配布されたものをコピー …

  • 2024.07.10

    大工さんが育ち、その大工さんがまた若い大工さんを育てる循環

    大阪の山本博工務店さんを訪問しました。 山本博工務店 | 大阪|自然素材・木の家・注文住宅 (himawari-home.com) 大工さんが元気に働いている工務店さんです。   訪問したいなぁと思ったのは、山本博工務店さんは長年 …

  • 2024.07.05

    竹中大工道具館に行ってみた。

    関西方面の工務店さん他におじゃまするために神戸に出かけました。 せっかくだから一度行ってみたかった竹中道具館に寄ることにしました。 竹中大工道具館 (dougukan.jp) どこにある? 何と、新幹線新神戸駅北口を出て東に向かって徒歩5分 …

  • 2024.06.20

    畳がやさしく包んでくれる大野木荘さん

    木と畳のぬくもり 先週、静岡市梅ヶ島コンヤ温泉、大野木荘さんに泊まりました。 貸切風呂の大野木荘【公式サイト】 (o-nogi.jp) 木と畳のぬくもり・・そして4つの貸し切り温泉とアマゴやワサビ等が活きた梅ヶ島らしいお料理。 このフレーズ …

住まいを作る職人さんのご家族を
応援する絵本を作り届けたい。

難しかった「誰に向けて」

お父さんの仕事しているところ初めてみたよ。たくさんの道具に初めてさわったよ。
すごい技術なんだ初めて知ったよ。悩んでいることも初めてわかったよ。
お父さんが大切にしていること本当に大切だと僕も私も気付いたよ。すごい、ありがとう。
職人さん家族のある日常を描く小さな絵本「絵ことば」、そこには職人さんの汗そしてご家族の夢。
これまで接してきた職人さんに思いを寄せながら描かせて頂いた職人さんご家族の日常です。
そこから何かが始まる、動き出す、広がる。

絵本製作はすべて初めての体験です。
とても難しかったのは「誰に向けて」を決めることでした。

絵本の目的は 
1,職人さんご家族に喜んでいただけること
2,職人さんやその仕事に興味を持っていただく機会づくり
3,同じ思いの方との接点づくり     
 です。

対象者として描いたのは10歳ぐらいの子供たちから大人の方でした。
でも、それは私には難しすぎました。
現状をそのまま伝えるべきか、いや職人さんっていいなって夢を描くべきか。

職人さんご家族や外国の方、いろんな方に届いたら、どんな声が返ってくるのでしょうか。

職人さんにはもてる技術、技能を活かせる仕事が継続的に必要です。
それを支えて下さるのは仕事を作ってくれる住まい手の皆様です。


ぜひ、手に取ってください。ご意見、ご感想をお聞かせください。
そして出来ることなら協働へと道がつながっていくことを願っています。


英語版も作成していきます。
日本の職人さんの存在は外国の方にも響くものがある。
英語を学ぶ子供たちの教材に。

日本の家は南北に長い日本の気候風土の中で培った素材や技術そして文化や価値観でつくられています。
戦後、家のつくり様は大きく変化しています。職人さんがいてこそ実現し継承される家づくりがあります。
地震が少ない国ではレンガや石積みの組積造、熱帯地域では木や草などを駆使した住まいづくり。
森林が多い国では木の家づくりが発達しています。

日本は四季があり、森林に恵まれ四方を海に囲まています。
その環境で育まれた日本独自の技や素材は住まいだけでなく多くのものづくりに活かされています。

今、日本を旅する外国の方が増えていて
日本の伝統文化や建物などに触れながら旅します。
その方たちに日本の職人さんの存在をもっと知ってもらうことが出来たら、
もっと興味を抱いて見て触れてもらえると思いました。
きっと外国の方に伝わるものがある。
そしてそれは言葉や表情で伝わって職人さんご家族の喜びとなっていく。
また、英語を学ぶ子供たちがこの英語訳絵本に出会い
職人さんに興味を持ち同時に英語を学んでいく。
「絵ことば」教材となって職人さんの理解が深まっていく。

職人さんの汗と夢を描き課題に向かう時、
その道は可能な限り広く縦横に広がることが必要だと感じています。
私たち、業界だけでは限界があります。
英訳版絵本が新たな出会いやチャンスを生むかもしれない。

英訳版、日本語版2冊がうまくかみ合って小さな花が咲くことを願っています。


  • 日本の古民家のリフォームされた玄関

  • ドイツのブロック積みの家

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