2025年08月24日
板金屋さんが使うハサミを手づくりしている「直徳」さん訪問
職人さんご家族を応援する絵本「絵ことば」板金屋さん編をもって
埼玉の株式会社直徳さんにお邪魔しました。
直徳さんは、板金はさみを中心に様々な板金工具を手作りされています。
鍛冶屋「直徳」のこだわりを見ていただくと、100年を超えて磨き上げた職人技術を垣間見ることができます。
HPに書かれている直徳さんのこだわりを、工場長さんに解説いただきながら見させていただきました。
「ハガネに生命を吹き込む・・・鋼は熱せられ、叩かれ、また練ってられ、また叩かれして、強靭な力と粘りを備えてくる。火の色・刃がねと地金の落ち着き具合、全てに最も直徳・鍛冶職人が集中するところである。」 (直徳のこだわりから抜粋)
80以上の工程を経ながら、職人さんたちの技術と心でハサミの形になって行くのです。
作業の流れに沿って案内してくださいました。
特に熟練を要する作業の一つである。[直徳]では、わざわざ手間のかかる手打ちにて、一丁一丁曲げ込む。この作業は、刃がねと地金の伸び具合を見ながら行うことが最も大切である。プレス機械で一発たたきだと、目には見えないクラッシュが生じやすいからである。
ハサミ一丁一丁に求められる、刃合い・刃切れ・刃持ち等の特性を引き出すために、刃部に特殊加工を施す作業である
全品の試験切り刃合い調整
一丁一丁が持っている、その素材の力を余すことなく発揮させるために、熟練鍛冶職人が永年の技術と技能により当社では、全品検査をしている。当然のことながら、そこには少しの妥協も許さない職人魂がすべての製品に吹き込まれ、使い手の方にご満足をいただけるための真摯で一徹なこだわりがある。鍛冶職人の自分たちが納得せずして、お客様のご満足はいただけない・・・との信念のもとに、今日も己の鍛冶屋職人としての技を磨き続けるのである。
これらは作業の一部ですが、こちらも「直徳のこだわり」から抜粋させていただきました。
職人さんを支える工具、工具を支える職人さん。
片方が減れば、片方も減る。
直徳さんの手づくりは、板金職人さんのオーダーメイドにも応えています。
手の大きさ、力の入れ方、利き手、癖。
女性の板金職人さんを支える工具も、ハサミ鍛冶職人さんの心から生まれてきます。
きっと直徳さんのはさみは、多くの板金職人さんたちの憧れの的だと思います。
そこには、職人さんの汗と夢があふれている気がします。
製造現場では,AIロボットが製造現場を変えています。
なぜ、直徳さんは100年前のモノづくりをつないでいるのだろうか。
答えは、帰りの際、
笑顔で見送っていただいた直徳の皆様の姿にありました。
作業中の職人さんたち、工場長さん、事務の方々、そして社長様と奥様、
皆さんが大切にされている
「出会いというご縁に感謝!!ものづくりに対する真摯な情熱を大切にしたい」
が伝わってきました。
これは直徳さんのHPにある会長様のインタビューからです。
当社は鍛冶屋です。一つ一つ手仕上げの鍛冶屋です。道具を自分の手となし、炉で赤められた鋼や地金と対話しながら想いを形にしていきます。
心で描いたものなら、心で打ち込んで形を創ります。
ここから鍛冶屋のものづくりが始まります。一つのものでも造ります。一つのものでも大切にします。
多くの板金職人さんたちが、直徳さんのはさみづくりを見学に来るそうです。
その気持ち、わかる気がします。
社長様の奥様から、絵ことば板金屋さんの中で描いたハサミの絵を見ていただき
「大丈夫、合ってますよ」とおしゃっていただき、ほっとしました。
高崎線鴻巣駅、
白い花を咲かせるサルスベリの木に見送られて帰ってきました。